8/2 軍刀利沢 沢登り山行
1. 対象:奥多摩 南秋川水系 軍刀利沢(1級上、Ⅲ)
2. 期間:2020年8月2日 快晴
3. 参加メンバー:浅川(4年C.L.)真道(3年)小池(2年)田中(2年)
4. 概要:7:00 武蔵五日市駅〜7:30 南郷バス停〜8:30 軍刀利沢出合い〜9:45 大滝 〜 11:45 三国峠 〜 13:30 石楯尾神社バス停=下山
早朝7時奥多摩での山行ではお馴染みの武蔵五日市駅に、今年度から沢登りデビューを果たしたルーキー4人が集った。梅雨明け直後で天気も良好、待ち侘びていた絶好の沢登り日和だ。入山届をポストへと投函し、数馬行きバスに乗車する。バス内ではマスクを装着し、ソーシャルディスタンスもしっかり確保。バスに揺られること約30分、南郷バス停にて下車し、入渓点へと向かう。
入渓点までは、矢沢林道を歩くこと小一時間。途中いくつか分岐があったが、トポとスマホの地図を頼りに、赤テープの垂れる軍刀利沢出合いの入渓ポイントに到着する。早速、各々沢登りモードへとモードチェンジをし遡行の準備をする。安上がりの沢登りファッションには各人の個性が際立つ。いかにも業務用のレインウェアを身に着ける真道、駐車場の警備員を彷彿とさせる全身オレンジ姿の浅川。沢登りは、一軍から戦力外通告を通達された二軍の使い古された装備達が日の目をみるステージでもある。普段とは違うビジュアルを楽しむのも沢登りの楽しみの一つかもしれない。
各人の身支度も整ったところでいよいよ遡行開始。先頭は真道がゆく。入渓して間も無くミニゴルジュが我々を出迎える。ゴルジュを抜けた先に続く2条4m滝は難なく突破。しばらく遡行すると逆くの字滝が現れる。逆くの字滝は右からの突破を選択した。真道はあえて滝の流れを横切り取り付く。水流を全身に浴びながら難なく突破した。続く3人は右からへつりで取り付き越えていく。CS滝は滝の左壁から登攀。続く8mのナメ滝は直上。そして圧巻の15m大滝のお目見え。トポを見ると登れるらしいが、満場一致で右からの巻きを選択。トラロープ沿いにトラバースし、落ち口へと復帰。ここらで一旦小休憩をとる。
充電も完了したところで、ザックを背負い後半戦スタート。少し進むと5×6m滝に到着。右クラックにフリクションを効かせながら登っていく。続くCS5m滝は、シャワーを浴びながらチョックウッドをうまく使って這い上がる。さほど難しくはないが万が一を考慮し、先頭で登った真道がロープを出して引き上げシステムを作り確保をとる。思いの外後続者も危なげなく越えていくので杞憂であったかもしれない。ガバの多い6m滝を右壁から越え、沢登りもいよいよ大詰めだ。細長い淵を真道ははしゃぎながら泳ぎ進むも、他の者から滝の水よりも冷めたい視線をシャワーのように浴びる。そんな茶番も間も無く、今山行最後の滝場に辿り着く。ラストということで、ロープを出し10m滝を右から登攀することにした。リードは2年小池が名乗り出る。取り付きから手を伸ばせば届く位置に残置ハーケンがあるのでそこに一つ目のランナーをとった。滝の淵には割とガバがあるが、滝の水量はやや多く滑りやすい。滑り落ちれば滝の釜は3〜4m程下方まで落下し危険だ。小池もランナー一つ目から2手ほど先で足を滑らした。ビレイヤー真道はすかさずロープを止める。ひやりとしたが、安全確保の重要性が光る場面だった。気を取り直してセカンドトライ。お次は難なく越えていき安全な場所で後続の引き上げのための支点を構築する。フォローは真道、田中と続く。田中は足を滑らせながらも力強い登攀を見せる。浅川はちゃっかり左の巻道から上がっていたようだ。これにて滝場は終了し、稜線まで河原を詰めていくのみ。平和に遡行終了!と言いたかったところだが、ルートファインディングに失敗し途中の枝沢に誤って入ってしまう。引き返すのも選択肢としてあったが、岸からすぐに稜線に上がれそうだったので、若干勾配がきついが右の岸を直登していく。思いの外距離があり沢靴で登るのは少々しんどい。途中レインウェアを脱衣し、真道はついでに登山靴へと履き替えた。真道は履き替えが功を奏し快速を飛ばすが、他のメンバーは歩きにくい沢靴での登り坂に息を切らし顔を歪める。沢での癒しの時間はこの数分ですべて吹っ飛び台無しだ。各人の心にフラストレーションがたまり始めかけたところで、待ちに待った登山道にやっとの思いで合流する。皆一斉に地に座り込み、本日のメインイベント急登クライミングが終了したことを噛みしめる。水分とエネルギーを補給し下山モードに着替えも完了したところで石楯尾神社へと続く下山道へ。(3年真道記)
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