2023年度夏山合宿

1.日程
2023年7月31日(月)~8月13日(日)

2.対象
定着パート:北アルプス 剱岳
縦走パート:北アルプス 剱沢~欅平~白馬岳~栂海新道~親不知

3.メンバー
3年 岩波(C.L. 装備)、2年 上村(縦走S.L. 医療・気象)、吉澤(定着S.L. 食料) 1年大元、成田コーチ(8/1~8/6)

4.概要

7月31日(月) 天気:晴れ
19:00部室集合~21:30部室出発~22:00バスタ新宿~22:25バスタ新宿出発

19時に部室に集合し、荷分けとパッキングを行う。生鮮食料の買い出しに手間取り出発がぎりぎりになってしまった。次回からはもっと余裕を持ったタイムスケジュールにすべきだと感じた。部室で山賀コーチから差し入れを頂いた。21時半に部室を出発しバスタ新宿へ。バスタ新宿には高田OBが来てくださりお金を頂いた。また、同じく富山に向かう立教大学の隊にも会った。我々より1時間ほど遅い便に乗るそうだ。山賀コーチと高田OBに見送られ22時25分バスタ新宿を出発した。

定着パート(8月1日~8月6日)

8月1日(火) 天気:晴れのち雨 気温:25度

5:20富山駅前~6:05電鉄富山駅~7:14立山駅~9:01室堂バスターミナル~9:55出発~10:35雷鳥沢~12:45別山乗越~13:20剱沢野営場TS~19:00就寝

5時20分に富山駅に着き6時5分に電鉄富山駅を出発、7時過ぎに立山駅に到着。ケーブルカーとバスを乗り継ぎ9時ごろに室堂に到着。室堂で成田コーチと合流し、10時前に室堂を出発。雷鳥沢を過ぎ雷鳥坂の登りを3分の1ほど登ったところで1回目の休憩をした。休憩後30分ほど登ったところで上村が転倒した拍子に足がつってしまった。一番軽い成田コーチの荷物を上村に持たせ、岩波の荷物を成田コーチ、上村の荷物は吉澤、吉澤の荷物は岩波が持ち、上村に成田コーチに付いてもらい吉澤、大元、岩波が先に別山乗越を超え剱沢に向かう。剱沢野営場には13時20分に到着した。上村と成田コーチも約5分後に到着した。テント設営を行いテントに入ったところで雨が降ってきた。雨が上がったころに真砂沢に向かう立教隊と会った。17時に夕食を食べ明日の行動に備え19時に就寝した。

8月2日(水) 源次郎尾根登攀日 天気:晴れのち雨 気温:25度

3:00起床~4:03出発~5:02源次郎尾根取付き~9:31源次郎尾根Ⅱ峰~9:57懸垂下降開始~11:14剱岳山頂11:30~14:45帰幕~19:00就寝

3時に起床し、4時3分に出発。目標の1時間から3分ほど過ぎてしまっていたので、1つ1つの行動を少しずつ早くすれば3分は簡単に縮まるので明日は間に合わせるように指導する。剱沢から剱沢雪渓を降り源次郎尾根取付きに向かう。剱沢雪渓の雪はしっかり残っており快適に下降することができた。平蔵谷は前情報の通り源次郎尾根側壁の崩壊で入り口は落石で埋まっており使用は不可能のようだ。源次郎尾根主稜については問題なく取り付けた。草付きを登り切った直後のチョックストーンはスリングを用いたお助け紐で通過した。その後しばらく登り2650m付近の5m程のフェースで去年と同じくロープを出した。吉澤がリードし、先行していた単独行の方に先に行ってもらいその後岩波、大元、成田コーチの順にアッセンダーで登り最後の上村は引き上げを行った。登攀の最中大元は2回ほど落ちてしまった。アッセンダーとハーネスをつなぐスリングの長さ分落ちてしまったので危険であった。成田コーチからはアッセンダーではなくマイクロトラクションのほうが適しているとアドバイスを受けた。その後稜線に出て2峰の懸垂点には9時半に到着した。先行パーティーの懸垂下降を待ち、その後懸垂下降を行う。懸垂下降終了後は1時間ほどで本峰の山頂に到着した。

↑剱岳山頂!

15分ほど滞在した後下山を開始する。カニの横這いなどの鎖場を鎖にデイジーをかけ慎重に下降する。その後階段状の岩場を下り15時前に帰幕。その後夕食をたべて、19時に就寝。

8月3日(木)八ツ峰登攀日 天気:晴れ 気温:20度

3:00起床~4:04出発~5:12長次郎谷出合~9:50剣稜会登攀開始(先発隊)~11:50先発隊登攀終了~13:20後発隊登攀終了~13:30下降開始~16:00八ツ峰基部~17:27長次郎谷出合~19:07帰幕~22:00就寝

3時に起床し、4時に出発した。剱沢小屋を通り剱沢雪渓を下り、1時間ほどで長次郎谷出合に到着。長次郎谷出合は雪渓が崩落しており、左岸側をトラバースして登って行く。途中から雪渓にのり、また雪渓が切れると左岸側をトラバースすることを2回ほど繰り返す。1箇所距離は短いが雪渓と雪渓の間を飛び越えなければいけない箇所があった。トラバースする谷の左岸側もかなりガレており苦労した。途中成田コーチに先行してもらいルートファインディングをしてもらった。熊の岩付近からは完全に雪渓はなくなり、ガレ場を登る。結局Cフェース取付きに着いたのは9時半頃で雪渓がつながっている時より大幅に時間がかかった。さらに剣稜会ルートにはすでに立教大パーティーが取付いていたので、上村、岩波の先発隊は剣稜会ルートを吉澤、大元、成田コーチの後発隊は隣のRCCルートを登ることにした。  

↑雪渓がほぼない長次郎谷

・先発隊(上村リード、岩波)剣稜会ルート
9:50登攀開始~11:50 Cフェースの頭(登攀終了)
去年と異なり荷物はデポせずに上村が最低限の物のみを持ち残りを岩波が持つ。2人とも去年剣稜会の登攀の経験があったため、登攀はスムーズに行うことができた。前方と後方に1パーティーずついた。1,2p目は問題なく終了。3p目はお互いの声が聞こえないことがあったが登攀自体は問題なく行えた。4,5p目はまとめて1pで行った。本来の4p目に当たるリッジは乗らないで横をトラバースするほうが楽そうだ。上村はアルパインのリードは初めてだったが、登攀はよくできていたが、支点構築の場所で迷い、引き上げまで時間がかかることがあったこと、引き上げの時ロープが弛みすぎか引きすぎだったのでこの2点が課題だ。

RCC ルートの 1 ピッチ目は剣稜会ルートよりスタートがやや上に位置し、巨大な雪渓の残る沢を少し登ることにる。
若干悪い道を慎重に登り、取り付きへ向かう。成田コーチにビレイ点の作り方を指導していただきつつ、大きな緊張と少しのワクワクを胸にスタートした。1 ピッチ目はなんてことない岩歩きで終わり、適当なところでピッチをる。
ここから 3,4 ピッチあるが、トポによると難易度は 1 ピッチ目とさほど変わらないらしい。なんとなく緩い気持ちで 2 ピッチ目に入る。ところがそこからなかなか気が抜けないルートが続いた。トポにもあったが途中支点が取りづらく、残置ハーケンはまばらで、尚且つ腐っている。微妙なクラックに合うカムを慎重にセットする。本チャンはこんなにも難しいのかと思い知らされながら、ワンピッチずつこなしていく。軽くランナウトする場面を抜け、ブッシュに行く手を阻まれながらなんとか頂上へ抜けた。3 級というグレードとは思えない程の達成感があり、とても充実したクライミングをすることができた。少しは初登者と同じ気持ちを味わえたのではないかと満足している。成田コーチには技術的な面以外に、終了点の作り方や、ハーケンの打ち方、ルートファインディングなども細かく教えて頂くことができた。そういった面でも、ものすごく貴重な体験となった。(文責:吉澤)

↑青空の下RCCを登る

12時前にCフェースの頭に到着し登攀を終了し後発隊を待った。登攀の時間自体は去年よりだいぶ短かった。残念ながら11時を過ぎていたのでAフェースの登攀は中止し後発隊を待ち下山することにした。後発隊の登攀終了後少し休憩した後下山開始。始めの懸垂点はすぐ見つかった。ロープは50mロープ1本でギリギリ足りた。先に降りた2年生に2つ目の懸垂点を探させたが見つけるのにてこずってしまった。2回目の懸垂は50mロープ2本を繋いで降りた。5・6のコルからはガレ場を下り16時に基部に到着。行きの道を慎重に下降し17時半頃に長次郎谷出合に到着。そこから剱沢雪渓を登り返し19時過ぎに帰幕した。行動が長くなってしまったので明日は予備日を使い停滞とし夕食を食べ22時に就寝した。

8月4日(金)停滞日 天気:晴れのち雨 気温:20度

6:00起床~終日停滞~18:00就寝

前日の行動が長くなってしまったので停滞日とした。6時に起床し朝食を食べたあと吉澤と成田コーチは別山岩場に行く。残りは午前中休養し午後は別山北峰を往復する。別山北峰組は13時半ごろ、別山岩場組も15時ごろに帰幕した。剱沢では入山してきた東大山岳部の隊に会った。その後夕食を食べ明日に備えて18時に就寝した。明日は去年の記録を参考にして起床時間を30分早めて2時半とすることにした。

8月5日(土)本峰南壁A2登攀日 天気:晴れのち雨 気温:21度

2:30起床~3:30出発~6:03本峰南壁A2取付き~10:01剱岳本峰頂上(先発隊)~11:10後発隊山頂到着~11:30山頂出発~13:50帰幕~19:00就寝

2時半に起床し、3時半に出発した。平蔵谷は使えないので計画通り別山尾根を登る。良いペースで登り6時過ぎに本峰南壁A2取付きに到着する。昨日と同じく先発隊上村、岩波と後発隊吉澤、大元、成田コーチに分かれて登攀する。我々の他に2パーティーがいた。本峰南壁はルートファインディングと浮石に注意が必要だが、登攀自体のレベルはさほど高くない。今年はよく登られているのか浮石はほぼなく、先行パーティーがいたためルートファインディングもほぼ必要なくなってしまいやや残念であった。先発隊は4p目終了後ロープをたたみそこからはロープなしで本峰山頂を目指す。大元のいる後発隊は安全のためさらに2pロープを出す。先発隊は10時ごろに山頂に到着し、1時間ほど遅れて後発隊が到着した。11時半に山頂を出発し別山尾根を下降する。危険箇所は注意して降りながら14時前に帰幕した。その後夕食をたべて、19時に就寝した。

↑本峰山頂に向けての最後のガレ場の登り

8月6日(日)天気:晴れのち雨 気温:22度

4:00起床~5:22出発~7:20室堂10:00~12:10帰幕~18:00就寝

明日からの縦走に向けて不要な装備を室堂に送り返す。4時に起床し室堂で送り返す荷物をもって室堂に向かう。出発の準備を2年生がのんびりやっており、緊張感がないように見えたので、まだ合宿が終わった訳ではなく気を抜かないように厳しく注意する。5時半前に出発し、7時過ぎに室堂に到着した。8時に成田コーチと別れ、ホテル立山で荷物を送り返した後10時まで自由時間とし、その後剱沢に向けて出発する。12時ごろに帰幕した。夕食の支度までは自由時間とし、夕食を食べ明日からの2時起きの縦走に備えて18時に就寝した。

縦走パート(8月7日~8月13日)

8月7日(月)天気:晴れのち雨 気温:25度

2:00起床~3:05出発~5:00真砂沢ロッジ5:10~6:10二股6:20~8:00仙人峠8:15~10:13仙人温泉小屋~12:52仙人ダム13:05~14:14阿曽原温泉小屋TS~19:00就寝

2時に起床した。初日なので起床から出発まで1時間30分を目標にしたが、1時間強で出発準備を終えることができた。日の出前の暗い剱沢雪渓を下ってゆく。真砂沢ロッジまでは、雪渓から夏道に乗り移る部分には岩に赤テープが巻かれており、迷わずに進むことができた。真砂沢ロッジの手前でアイゼンを外し、5時に真砂沢ロッジに到着した。真砂沢ロッジから二股までの道は川沿いであったが、河岸に杭を打った足場しかない鎖場などがあり、慎重に進んでゆく。二股の架け橋を渡ると登りの道になった。尾根を登り切り池の平小屋への分岐である仙人峠には8時に到着。コースタイムより1時間早く、この後は基本的に下りであるため極端にペースが落ちることもないと判断して今日中に阿曽原温泉まで行くことを決定。仙人峠で15分ほど休憩し仙人ダム方面に向かう。あとは下るだけと甘く見ていたが、仙人峠から少し下ったところからは、標高が下がってきたため暑さが厳しく、登山道もロープが張られている箇所が多数ある道というより踏み跡に悪い道であり、下山に苦労した。10時ごろ仙人温泉小屋を通過したが、倒壊しており再建中のようだった。仙人温泉小屋から下も道が悪く全員力を振り絞りなんとか13時前に仙人ダムに到着した。仙人ダムからはしばらくトンネルを進み、その後150mほど登り、黒部渓谷に沿う水平歩道のセクションに入る。阿曽原温泉小屋までの水平歩道はある程度幅がありそこまで危険なようには感じなかった。14時14分に阿曽原温泉小屋に到着した。テント設営をし、その後夕食を食べた。明日は本格的に水平歩道を通過するので日の出後から行動することにし、3時45分起きとし19時に就寝した。

↑鎖場を慎重に通過する 

8月8日(火) 天気:晴れのち雨 気温:25度

3:45起床~5:06出発~6:46折尾ノ大滝~7:51大太鼓~10:17欅平10:35~11:20祖母谷温泉小屋TS~20:00就寝

水平歩道を暗闇の中歩くのは危険と判断し、3時45分に起床した。テント撤収や荷作りは目標の1時間15分以内に終わっていたが、その後トイレなどで結局出発時間は目標より5分ほど過ぎてしまう。トイレなども含めて出発できるようになるまでの準備を全て1時間15分以内でやるように指導する。全員ハーネスとヘルメットを着けた。阿曽原温泉小屋から30分ほど登ったとは、ひたすら黒部渓谷に沿って伸びる水平の道を進む。いわゆる断崖絶壁の道は大太鼓ぐらいで、それ以外の道は昨日の仙人ダム~阿曽原温泉の道と変わらず、7日の真砂沢ロッジ~仙人峠~仙人ダムの道のほうが危険だと思った。断崖絶壁の大太鼓は手すりの針金にデイジーをかけ慎重に通過する。10時過ぎに欅平に到着する。15分ほど休憩し、明日のトロッコ電車の時刻を確認し10時半に祖母谷温泉に向けて出発する。欅平から祖母谷温泉までの道は車も通れる整備された道であった。11時20分に祖母谷温泉に到着した。テント設営をした後は、温泉に入り汗を流し自由に過ごす。夕食を食べ明日は始発のトロッコ列車で宇奈月温泉買い出しに行くことにして20時ごろに就寝した。

↑大太鼓通過中

8月9日(水)休養日 天気:晴れ

6:00起床~宇奈月温泉に食料買い出し(岩波・吉澤・上村)~18:00就寝

トロッコ電車の始発10時だったがあまり寝すぎると夜に寝られなくなるので、6時に起床した。朝食後岩波、吉澤、上村は宇奈月温泉に食料買い出しに行く。欅平で時間をつぶそうと8時過ぎに欅平駅に行くと運よく工事列車の折り返しの9時発の臨時列車に乗ることができた。黒部渓谷を眺めながらトロッコ電車に揺られ1時間20分ほどで宇奈月温泉駅に着いた。宇奈月温泉の個人商店とコンビニで食料を買い、13時前のトロッコ電車に乗り、祖母谷温泉には15時ごろに帰ってきた。食料パックを作成し、その後夕食までは自由時間とした。夕食を食べ明日は2時起きとし18時に就寝した。

8月10日(木) 天気:晴れ 気温:18度

2:00起床~3:20出発~8:56不帰岳避難小屋~11:29清水岳11:48~13:18裏旭岳~14:06白馬岳頂上宿舎TS~18:00就寝

2時に起床し、3時20分に出発。またトイレなどで出発が目標より5分ほど遅れたので注意する。上村を先頭に、大元、吉澤、岩波の順番で歩く。

まず工事用の道路を進む。登山道に入る分岐があったが、見落としてしまい、ゲートのあるトンネルが出てきて、不審に思った岩波が道間違いに気づき引き返す。登山道に入ってすぐの岩場で上村が転倒して、頭を打ったため医療セットを出して処置した。軽い擦り傷で済んでよかった。登りとトラバースの繰り返される道を3時間ほど登ると稜線に出た。稜線を1時間半ほど登り、9時前に避難小屋に着いた。避難小屋からは、コースタイムで2時間強の稜線上の登りだったが、疲労のせいかここから歩くペースが落ちてきた。コースタイムと同じぐらいのペースで11時半ごろに清水岳に到着した。15分休憩して白馬岳方面に向かう。なかなかペースが上がらなかったが14時過ぎに白馬岳頂上宿舎に到着した。テント場はすでにたくさんテントが張られており、何とか場所を見つけて設営する。その後夕食を食べて、18時に就寝した。

8月11日(金) 天気:晴れ 気温:20度

2:00起床~3:10出発~3:28白馬山荘~3:45白馬岳3:53~5:14雪倉岳避難小屋5:25~6:00雪倉岳~7:47水平道分岐7:55~9:02朝日小屋TS~17:00就寝

2時に起床し、3時10分に出発した。3時45分に真っ暗の白馬岳山頂に到着。白馬岳からは下りとトラバースのみでよいペースで進む。5時14分に雪倉岳避難小屋に到着し休憩した後、本日ほぼ唯一の登りである雪倉岳に登る。雪倉岳は6時に通過した。朝日小屋手前の水平道分岐には、8時前に到着した。水平道は短い鎖場があったが、問題なく通過することができ、1時間強で朝日小屋に到着した。時刻は9時を少し回った頃だったが、計画通りに朝日小屋に宿泊することにした。朝日小屋からは日本海を望むことができた。夕食までは各自自由に過ごした。16時ごろに夕食を食べ、明日は水を背負っての10時間行動であるため、起床時間を1時間早めて1時起きにすることにし、17時に就寝した。

8月12日(土) 天気:晴れ 気温:30度

1:00起床~2:08出発~3:03朝日岳3:10~3:57吹上のコル(栂海新道に復帰)~6:07黒岩平~6:32黒岩山~7:40さわがに山7:55~9:01犬ヶ岳~9:07栂海山荘9:20~10:52菊石山~11:24下駒ヶ岳11:35~12:49白鳥小屋TS~19:00就寝

1時に起床し、2時8分に出発する。目的地である白鳥小屋には水がなく、途中の栂海山荘から30分ほどの水場も十分な水量があるか不明であったため、個人用の水に加えて朝日小屋から食料パックを消費した部員は1人4L、消費していない部員は1人2Lの水を持った。出発してまず、300mほど登り朝日岳山頂へ。3時ごろに山頂に到着した。朝日岳を下り吹上のコルの分岐で道を間違え、栂海新道ではなく蓮華温泉方面の道に行ってしまった。しばらく間違えに気づかず、しばらくして現在位置を確認したときにようやく気付く。この点は大いに反省しなければならない。来た道を戻り4時前に栂海新道に復帰した。その後稜線上に出て、黒岩山を越えさわがに山には8時前に到着した。このあたりから標高も下がり、時間帯的にも暑くなってくる。栂海山荘直下の犬ヶ岳の登りは暑さとアップダウンの連続で大変であったが、9時過ぎに犬ヶ岳山頂を通過し、栂海山荘に到着した。15分ほど休憩し、白鳥小屋に向かう。下駒ヶ岳直下の急登を登り、11時半ごろに下駒ヶ岳に到着した。そこから1度下った後白鳥山への最後の登りを気合で登り切り13時前に白鳥山山頂にある白鳥小屋に到着した。白鳥小屋は避難小屋のような感じの無人小屋で、小屋の横で幕営した。我々のほかに2パーティーが白鳥小屋にいた。夕食は余っていた予備の食料パックも使い、多めに食べ疲れを癒した。明日の最終日に備えて19時に就寝した。

↑白鳥小屋から日本海を望む

8月13日(日) 天気:晴れ 気温:27度

2:00起床~3:07出発~4:25坂田峠4:35~5:02尻高山~5:30二本松峠~6:28栂海新道登山口~6:35親不知海岸=下山

2時に起床し、3時7分に出発。坂田峠まではひたすら下り。下山日ということもあり、隊のペースは速く坂田峠には4時半前に到着し、10分休憩した。坂田峠から尻高山まで短い登り返しがあり、尻高山からはトラバースと緩い下りの連続だった。5時半に親不知までの最後の中継点である二本松峠に到着した。かなり速いペースだった。ここからは入道山の山頂を巻くようにトラバースし、海岸に向けて一気に下る。ただ、隊全体に13日ぶりの下界に向けて早く下山したい気持ちが先行しやや焦っている感じがあったので最後まで慎重に下るように指示する。途中2回ほど道路を横切り6時半前に栂海新道登山口に到着した。ここでは休憩せず、一気に海岸まで下る。そして6時35分、目の前に海が広がり親不知海岸に到着した。親不知海岸から見る日本海は想像していたよりも波が荒かった。ここが北陸道最大の難所で、断崖絶壁と荒波が旅人の行く手を阻み、波打ち際を駆け抜ける際に親は子を忘れ、子は親を顧みる暇がなかったことから親知らず・子知らずと呼ばれるようになったのが納得できる。親不知海岸から車道を1時間ほど歩くと親不知駅に到着。ここから日本海ひすいライン(えちごトキめき鉄道)に乗り2駅先の糸魚川まで行く。糸魚川のガストで高田OBから頂いたお金で食事をして合宿の疲れを癒した。糸魚川からは岩波は青春18きっぷを使い大糸線→中央本線と乗り継ぎのんびりと帰京し、岩波以外の部員は糸魚川から北陸新幹線で帰京した。

↑糸魚川のガストにて

5.総括
今年も長期の夏山合宿を無事完遂することができた。このことは素直に喜びたい。長い山の中での生活や、雪の極端に少ない長次郎谷の登下降、全装での長時間行動など今までの合宿であまりできていなかったことについて沢山経験を積むことができた。2年生について。全装で長時間歩き切り、剱岳では、初のアルパインのリードをこなすなど成長は感じられるし、よく頑張ったと思う。その一方で、時間や整理整頓にルーズな面、行動の着手が遅い面が目立った。来年は3年生になり、正真正銘の上級生になるので、自分のことだけではなく、隊全体のことを考え、主観的な目線からだけではなく、客観的な目線で隊を俯瞰できる能力をこの1年で身に着けてほしい。1年生の大元は、持ち前の体力で問題なく歩けていた。行動以外にも炊事などほかにも色々大変なことがあったと思うが厳しい合宿によく耐えたと思う。次の合宿は少し先になるが新雪期合宿である。夏山合宿の成功を糧にして、9,10月にさらに経験を積み、厳しい冬山シーズンに向かっていこう。(文責:岩波)