2022年度 強化合宿

1.日程
2023年2月8日(水)~2月12日(日)

2.対象
南八ヶ岳 赤岳・硫黄岳・天狗岳

3.メンバー
2年 岩波(C.L. 装備) 1年 上村(医療・気象)、吉澤(食料),真道コーチ,小池コーチ

4.概要

2月8日(水) 天気:晴れ 気温:不明

13:30集合~18:30部室出発~19:00早稲田駅~22:30茅野駅

余裕をもって13時半に部室に集合。テレモス作りとパッキングを済ませて各自夕食を取り18時半に部室出発。普通列車のみで茅野駅に向かう予定だったが、中央線内での信号トラブルの影響で、私たちの列車が運転打ち切りになってしまった。普通列車では8日中に茅野に着けないことが分かったため、大月からは特急に乗車した。無事茅野駅に着き、駅構内で就寝した。

2月9日(木) 天気:晴れ 気温:不明

5:30起床~6:30茅野駅出発~(タクシー)~7:05八ヶ岳山荘7:28~8:27赤岳山荘8:37~8:44美濃戸口山荘~11:30赤岳鉱泉TS(真道・小池両コーチと合流)15:00~ジョウゴ沢でアイスクライミング練習~16:00帰幕~20:30就寝

5時半に起床し、6時半に配車したタクシーで茅野駅を出発。7時過ぎに八ヶ岳山荘に到着し、準備をして7時半前に出発。美濃戸山山荘を過ぎ登りに入ったあたりからペースが落ちる。幸い赤岳鉱泉までの道のりは急ではなく岩稜等もないので、赤岳鉱泉までは、ペースを落として登った。11時半に赤岳鉱泉に到着し、設営を開始する。15時前に真道、小池両コーチと合流。アイスキャンディーは16時終了であり、1時間で使用料を払うのはややもったいないので、ジョウゴ沢の小さな氷瀑で、アックスの使い方や支点の取り方を教わる。16時に帰幕し、夕食のぺミカンカレーを食べた。10日は天気の崩れる前に文三郎尾根を登り、赤岳アタックをし、天候次第では地蔵尾根からエスケープをすることして、4時起床5時出発に決めた。20時半に就寝。

美濃戸口付近にて

2月10日(金) 天気:曇りのち雪 気温:不明

4:00起床~5:00赤岳鉱泉出発~6:30文三郎尾根終了~7:15赤岳7:25~(地蔵尾根)~8:20行者小屋~8:50赤岳鉱泉~12:00真道・小池両コーチ赤岳鉱泉出発~18:00夕食~20:00就寝

4時に起床した。起床した時点では降雪はなく穏やかであった。岩波は関節痛が悪化したため、ロキソニンを飲んで1日休養した。
4時半に起床し、朝食をとったあと5時半に赤岳鉱泉出発。6時半に文三郎尾根を抜けて7時15分に赤岳に登頂。7時25分から下山を開始し、8時20分に行者小屋を通り、8時50分に赤岳鉱泉に到着した。(文責:吉澤)
6時過ぎから雪が降りだし、40㎝ほど積もったが、昼過ぎから弱まった。日中2回ほどテントラッセルをした。
12時ごろに真道、小池両コーチと別れた。帰幕後明日は雪崩の危険があるため停滞し、アイスキャンディーで練習することを決めた。天気図を取り、19時に夕食、20時に就寝した。22時ごろに岩波がテントラッセルをしたが20㎝ほどしか積もっていなかった。

赤岳山頂!

2月11日(土)停滞日 天気:晴れ 気温:-3度 

6:00起床~9:00赤岳鉱泉アイスキャンディーでアイスクライミング15:30~15:45帰幕~17:30夕食~20:00就寝

6時に起床した。天候は良かったが、前日決めた通りに停滞した。9時からアイスキャンディーで練習し、1人5本程度登攀した。気象通報に間に合うように15時半で切り上げた。夕食後に明日の行動について話し合う。硫黄岳往復も考えたが、硫黄岳から幕営予定地の夏沢峠までのそれほど距離がなくコースタイムの2倍かかっても昼前に夏沢峠に着けることから、岩波が全装で歩けるぐらい回復し、赤岩尾根で雪崩テストをして問題ないようであれば、縦走をすることを決定。また、夏沢峠に11時半前につけば、仮に夏沢峠からコースタイムの2倍かかったとしても15時に黒百合平に着けるため黒百合平まで歩くと決めた。20時に就寝。

同じく岩波
アイスキャンディー登攀中の吉澤


2月12日(日) 天気:晴れ/風強し 気温:不明

4:00起床~6:00出発~7:51赤岩の頭~8:21硫黄岳~9:16夏沢峠9:30~10:00箕冠山~10:23根石岳~11:23東天狗岳11:40~12:34黒百合ヒュッテ12:50~13:58渋の湯=下山

4時起床。出発まで1時間半の目標で行動したが、15分ほど過ぎてしまった。パッキングに時間がかかってしまっている。時間については改善が必要だ。出発してから赤岩尾根の斜面で雪崩テストを行った。ブロックを切り出して肘より先を動かして5回叩いてもブロックはつぶれなかったので、雪崩れる危険性は低いと判断し、縦走を開始した。先日の降雪でトレースがないと思っていたが、所々踏み抜きはあったものの、トレースはついておりほぼコースタイム通りのペースで歩く事ができた。赤岩の頭直下の危険地帯も問題なく通過できた。

赤岩の頭直下。雪崩に注意しながら登る

赤岩の頭を過ぎ稜線上に出たあたりから、風が強くなる。硫黄岳山頂では、風が強かったので休憩は夏沢峠ですることにし、写真を撮って下山開始。夏沢峠には9時過ぎに到着した。夏沢峠から箕冠山までは、樹林帯の中の歩きで穏やかだったが根石山荘を過ぎたあたりから硫黄岳直下以上の西風が吹いていた。根石岳まで登りそこで休憩。根石岳を下り、天狗岳との間のコルが最も風が強く突風に注意が必要だった。時々耐風姿勢を取りながら慎重に歩き、コルを抜けると風は弱まった。11時半ごろに天狗岳に到着。写真を撮ってもらい、長めの休憩を取り黒百合ヒュッテに向けて下山。12時半に黒百合ヒュッテに到着した。黒百合平から渋の湯までは樹林帯の中の歩きで、1時間強で下ることができた。14時前に渋の湯に下山した。タクシーを配車し、個装整理をした後に温泉に入りに向かったら、まさかの日帰り入浴は15時退館。ダメもとで頼んでみたところ、16時までに上がればいいということで入れてもらえた。温泉に入った後は、タクシーで茅野駅まで行き、最終準備会の時に石川コーチから頂いたお金で、そばを食べて合宿を終了した。

硫黄岳。記念すべき現役だけで登った初めての山

5.総括

合宿前半は、真道・小池両コーチのご指導の下、現役部員は初めてとなるアイスキャンディーの登攀やアイスクライミングの知識を身に着けることができた。合宿後半では、現役3人で赤岳鉱泉から渋の湯までを全装で歩ききることができた。また、今年度初となる雪上でのテント泊の経験や、岩稜帯でのアイゼン歩行を行うことができた。総じて強化合宿はみいりのある合宿になったと思う。わずか2日間ではあるが、現役部員だけで行程を消化できたのは大きな成果だと思う。まだ、課題もあるが、1年の総決算である春山合宿に向けて力を合わせて頑張ろう。(文責:岩波)

天狗岳山頂にて