2019年 北海道偵察

1.対象:北海道 大雪山系

2.参加者:浅川(4年)、中島(4年)

3.期間:10月5日~14日

3.概要:春山の偵察山行として北海道大雪山系にいってきました。南の富良野岳から入山し旭岳まで3分の2くらいの化雲岳から下山。

10月5日

19時部室集合―22時羽田空港到着

翌日の朝発の便で移動するため、前泊をすることに。羽田空港に初めて行くメンバーだったので、24時に国内線が閉まることを知らず、無料のバスで国際線ターミナルまで移動し、ターミナル入り口付近のソファーで仮眠。

10月6日

7時―8時半旭川空港-10時旭川駅―16時半上富良野駅―18時登山口

飛行機の予約が直前ということもあり、翼付近の席になってしまい、上空からの大雪山偵察?が出来ず。普段使うバスもそうだが飛行機もできるだけ早くに予約しましょう。到着時の旭川空港の気温は5℃と低く、半袖に薄いウィンドブレイカーの筆者はすぐに防寒着を着た。ガスを購入するため、空港から出ている旭川駅行きのバスに乗った。旭川駅からタクシーで往復30分ほどの場所に秀岳荘があるのでそこでガスを購入した。タクシーで移動したのは、旭川駅付近の路線は1時間に1,2本程しか電車がなかったからだ。秀岳荘に熊撃退スプレーがあったので購入しようか迷ったが熊鈴は持ってきている上、何より山岳部にとっては高額だったのでやめた。旭川駅に戻り、隣接するイオンのフードコートで昼食を取ると富良野へ移動するまで4時間ほど余ったので各自時間をつぶす。上富良野駅から終バスで富良野岳登山口まで移動した。

10月7日

3時半―6時上富良野岳―10時上ホロ岳―15時美瑛富士避難小屋

初日に予定している美瑛富士避難小屋には水場があるらしいが、秋なので枯れているかもしれないということで一人4L程余分に荷揚げすることにした。トイレの水は飲めないそうなので煮沸した。エキノコックス除去のため以降水を飲む前に1分間は煮沸することとした。凍り付いた登山道に苦しめられながら歩き、上富良野岳分岐でガッシャ―を下ろす。出発時は晴れていたが、このくらいからガスり始める。アプローチに使用する上富良野岳北尾根を偵察するが、ガスのせいで思うような成果が得られず。その後上ホロ岳十勝岳と歩き続けるが、ガスにまかれ偵察どころではなかった。途中十勝岳温泉から来たという日帰りパーティーと2組ほどすれ違った。1パーティーは十勝岳に行く予定だったが、ガスが濃いため道迷いを警戒して富良野岳側に変更したようだった。今回は大丈夫だったが十勝岳の下りは登山道がはっきりせず登山道標識の間隔が広いため、確かにガスが濃いと迷うかもしれない。美瑛富士の巻き道に着いたころには二人とも完全に疲弊しており、倒れこむように避難小屋へ。十勝岳手前ぐらいから小雨が降っていたためか、水場が使用できた。

10月8日終日停滞

外の強風と小屋を打つ雨の音で目が覚める。時折小屋が揺れる。本日は停滞。

一緒に停滞

10月9日終日停滞

雨は止んだようだが、風の強さは変わらず。本日も停滞。10時頃から10センチ程雪が降る。二日とも予備日を消費してしまったため、行程を短縮し化雲岳から天人峡へ下りることとした。

10月10日5時―8時オプタケシケ山ー10時双子池キャンプ場

風は少し残っていた。ごつごつした岩の登山道に新雪が乗っかっている状態で、非常に歩きにくい。午前中にキャンプ地に到着し、貸し切りのキャンプ地でテントを張り、のんびりと過ごした。

雪を被るオプタケシケ山

10月11日

3時半―9時三川台―13時トムラウシ岳―15時半ヒサゴ沼避難小屋

テントを出ると快晴無風の登山日和。今日こそは快適な気候の中起伏の少ない登山道を景色を楽しみながら歩けると思っていた。しかし歩き始めてすぐに様子がおかしいことに気が付いた。登山道を塞ぐような濃い藪。登山道にたまる雪解け水。残雪の消えた鹿島槍東尾根を思い出した。双子池から次のピークまでの高低差150m、1時間ほどこのような状況が続いた。その後も三川台まではこのような藪区間がいくつかあり、何度も苦しめられた。トムラウシからヒサゴ沼までの5キロほどは起伏の少ない日本ばなれした美しい景観が広がっていた。ここでもガスにまかれたら迷うだろう。ヒサゴ沼の避難小屋は今シーズン改修工事を行っていたが、我々が到着した日竣工だったようで、工事の方がヘリで帰っていく現場に遭遇した。もう使わないということで、水と食糧を分けていただいた。ありがとうございました。改修後の非常にきれいな小屋を使わせていただきました。

トムラウシから来し方を振り返って
長かった。

10月12日曇り

5時―6時半化雲岳―12時天人峡―18時札幌

出発から1ピッチ程で化雲岳へ到着。行くはずだった行程を確認し、下山開始。第一公園手前で水路が分かれているため、道迷いに注意。第一公園内は木道が布かれており、快適に通過。化雲岳から天人峡まで10キロかけて1400m下降した。温泉につかり、下界人に戻った。天人峡からは公共バスが無く、タクシーで一時間かけて旭川駅へ。その後バスで札幌駅へ移動した。札幌勤務の福田OBにお会いし、美味しいお寿司をおごっていただく。ありがとうございました。

ここから10キロ下り続けた、
紅葉の天人峡温泉

10月13日

飛行機が台風のため欠航となり、一日札幌観光した。札幌市内にある円山動物園に行き、ヒグマをみた。想像よりも大きく、高さは四足歩行の状態でエスパーステントと同じくらいか。登山中遭わなくてよかったと心から思った。

欠航のおかげで記念メダルを集められた

10月14日

新千歳14時半の便で成田まで移動し、帰京。お疲れ様でした。