2024年度新雪期合宿
1.日程
2024年11月30日(土)~12月5日(木)
2.対象
北アルプス 白山
3.メンバー
4年 岩波(C.L.)3年 吉澤(S.L.)、上村 1年 柴山、金子、御山、日高、三田村
4.概要
11月30日(土) 天気:晴れ
19:30部室集合~22:30部室出発~24:00バスタ新宿出発
19時半に集合し、装備の最終チェックとパッキングを済ませる。想定より時間がかかり22時半に部室を出発する。時間があれば大学周辺で夕食を食べてからバスに乗ろうと思っていたが、やや余裕がなかったのでバスタ新宿に寄せて各自コンビニで済ませる。金沢行きの夜行バスに乗り込み24時にバスタ新宿を出発した。
12月1日(日) 天気:雨 気温:5℃
8:30金沢駅9:05~(タクシー)~10:59岩根神社出発~14:40市ノ瀬~15:30雪上訓練16:30~21:00就寝
8時半に金沢駅に到着し、駅前からタクシー3台に分乗して岩根神社に向かう。時間にして1時半ほど、料金は1台2万円ほどかかった。冬季閉鎖されているゲートの手前までタクシーに行ってもらい、ゲート前で出発準備をする。現地は雨だった。しばらくすると雪が出てきて、靴を登山靴に履き替える。車のわだちに沿って歩いて行ったが、北陸電力の発電所前からはわだちは消え、そこからは足首程度の雪を掻きわけて進む。先頭は交代で回すことにした。進むにつれ雪は深くなり、市ノ瀬付近では膝下のラッセルとなる。市ノ瀬到着時点の時間と予想外の雪の深さ、1年生の体力の消耗具合を総合的に判断し、今日は市ノ瀬で幕営することにした。幕営後15時半から1時間ほどビーコンの操作、プロービングなどの基本動作を確認する。訓練終了後に水作りや冬山の生活技術を教え19時半に夕食を食べ21時に就寝した。
12月2日(月) 天気:曇り 気温:3℃
4:00起床~5:43出発~10:30別当出合BC~11:30雪上訓練16:30~20:00就寝
4時に起床し5時43分に出発。見ていると朝の動きが緩慢でまだまだ改善の余地があったのでそれを1年生に伝える。出発時にスノーバーが1本見当たらない。全員所定数持ってきたはずであり、全員で探すが見つからず諦めて出発した。市ノ瀬からも相変わらず膝下から膝上ラッセルで先頭を交代しながら進む。しばらくして日高が大きく遅れたので吉澤と一緒に最後尾を進む。ラッセルは疲れる前に交代するようにと言っていたが、全員長くやりすぎる傾向があったので、5分で強制的に交代にした。その後3分に短縮した。別当の手前で遅れていた2人が合流し、全員一緒に進む。別当出合には10時半に到着した。コースタイム2時間のところを5時間近くかかってしまったこと、別当の先の吊橋が想像以上に厳重に封鎖されており、全装で通過するのは難しそうであったため、別当をベースにし、必要があれば明日以降上部にテントをあげることにした。積雪はぎりぎりピッケルが埋まるか埋まらないかの50㎝ほどだった。11時半から雪上訓練を開始した。内訳は支点構築(横埋め・縦埋め)1時間、Fix通過・確保三種1時間、懸垂下降・スタカット2時間である。16時半に訓練を終了し、おいしいぺミカンカレーを食べ、20時に就寝した。
12月3日(火) 天気:曇りのち雨 気温:2℃
3:45起床~5:07出発~5:30雪上訓練16:30~19:30就寝
3時45分に起床し、5時7分に出発。大エスパースの方はスムーズに支度ができていた。雪が少しでも硬いうちに林道横の斜面を圧雪してスクエア歩行の場所を作る。アイゼンを装着したが、つけるのが遅かったので着脱練習を行う。5時半に雪上訓練を開始し、アイゼン歩行2時半、ツボ足1時間を行う。9時からは懸垂下降の手順を確認する。プルージックを付けない懸垂下降の手順も教えた。10時に雪もだいぶ緩んできたので切り上げ林道上でスタカット訓練開始。御山と三田村ペアと柴山、金子、日高は入れ替わりペアを組んで訓練する。柴山、金子、日高はミスなく20分のタイム制限をクリアできたので、15時ごろに先にテントに返し、水作りをさせた。(1人6p行った。)初めての三田村と何度やってもビレイ器の向きを間違える御山は、時間いっぱいまで練習させた。2人ともぎりぎり及第点になるまで行い、改めて下界でシステムを復習することとして16時半に訓練を終了した。夕食を食べ19時半に就寝した。
12月4日(水) 天気:雪のち雨 気温:-3℃
3:00起床~4:25出発~6:26中飯場~11:03甚ノ助避難小屋11:20~13:00中飯場~14:05帰幕~20:00就寝
アイゼン歩行に適した硬い斜面を求めて上部に登ることし、3時に起床し4時25分に出発。小雨が降っていたが、さらに雨が強くなる前に出発する。吊橋は一昨日危険箇所の雪かきと試登を済ませていたので、橋のワイヤーにデイジーをかけてFix通過をする。橋を渡った後は、またラッセルの始まり。標高が上がるにつれ雨から雪になる。中飯場より少し上の林道で隊を4人ずつの2隊に分け、1隊がラッセルをし、もう1隊はその間に休憩し、その後ラッセルを交代するというサイクルで上を目指す。しかし、ワカンなしのラッセルでは遅々として進まず、甚ノ助避難小屋に到着したのは11時になってしまった。引き返すリミットは12時に設定していたが、ここより上部に行っても硬い斜面があるかどうか怪しく、あったとしても12時までに確実にたどり着けないことから、引き返すことにした。下りは順調に進み14時過ぎに帰幕した。明日と明後日は冬型の発達で天候が崩れるとの予報から明日下山することにした。夕食を食べ20時に就寝。
12月5日(木) 天気:雨 気温:5℃
4:00起床~5:30出発~7:36市ノ瀬8:00~9:55岩根神社=下山
4時に起床し、5時半に出発。行きにつけたトレースに沿って下山。スムーズに進みほぼコースタイム通りで市ノ瀬に到着。市ノ瀬でタクシーを呼ぶ。本当は金沢に行きたかったが、都合が悪く配車できないらしいので、配車をしてくれた小松のタクシー会社のタクシーに乗り小松に向かうことにした。市ノ瀬からの車道は昨日までの雨ですっかり雪が解けていた。行きにこうであってほしかったと思いつつ2時間ほどで岩根神社に到着。その後タクシーで小松に向かい、各自帰京した。
5.総括
今回の合宿は何も計画通りにいかず、内容としては物足りないものになってしまった。これは事前準備の悪さに起因するものがほとんどであり、私自身反省している。この反省を踏まえて冬山では早めの準備を心掛けたい。一方で、白山という新しい新雪期の候補地を見つけられたこと、意図せずではあるがラッセルの練習をできた事は成果であり、あながち失敗だけの合宿ではないように思える。隊全体としては、朝の動きや設営・撤収を見ていると全体的に動きが緩慢であると感じることが多々あった。冬山では特にスピーディーな動きが求められることを意識しよう。また生活技術面では、スノーバーがなくなるなど団体装備の管理不十分な点が見られた。個人装備を整理しておくのは勿論だが、自分の持ってきた団体装備もしっかり把握し、撤収の時にこれ誰の?など聞くようなことがないようにしてほしい。これから本格的に積雪期シーズンが始まるが、気を引き締めて頑張ろう。(文責:岩波)
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